大野町の長屋リノベーション、順調に進んでおります。
まずは、既に設置済みのユニットバスを移設してくる為に、写真右側の一部床を作り替えます。
梁も干渉するので、補強しながら組み直します。こうしてユニットバスを既存の床から下げて設置しないと、階段一段分位を上るようにして浴室に入らなければけなくなります。
写真右側に新しく壁の下地を組みます。
今回は既存の外壁をあまり改修しないように計画しました。そもそも傾いていたり、土壁を撤去処分するのに費用が掛かったりする為です。
そして今回の場合、既存の外壁が梁からオーバーハングして作られており、新しく壁を作るラインが実は本当の梁のラインでした。
ちょっと無理して広げて作ってあった訳です。
横から見るとこんな感じに20センチほど隙間の空間が生まれます。
ここには何もしません。とりあえず雨風が入らないようにして、そのままです。
新たに窓を入れ替えます。その部分だけは既存の外壁ラインを改修しなければいけないため、おのずと出窓のようになります。
新しく作った壁の下地にびっちりと断熱材を入れます。
天井も既存の天井は壊さずに、その下に新しく下地を組んで15cmという厚みのある断熱材を敷き詰めます。
その分天井高さは低くなりますが、それはそれでメリットがあります。
ただし、全部低いのも面白くないので、中央の居間の辺りだけちょっとだけ高くして空間に変化をつけてみてます。
そしてこれは着工してから勝手に変更した工事。
天井に気密シートを貼ります。
最近住学の番外編で色々見させてもらったりしていると、皆さん断熱はもちろん、気密もしっかりやってるんですよね。
これまでリフォーム、リノベーションでは気密工事をしていませんでしたが、これからはそんな事言ってられないぞ!という事で、勉強も兼ねて貼る事にしました。
ただし壁の断熱材は既にフィルム付きの物を施工してしまったので、シートは貼らずに出来る範囲でテープ止め処理を。
天井と床にはこの白っぽいシートを貼ってみることに。
本当は気密試験した方がいいんでしょうけど…正直、途中で変更したのでなかなか上手く行きません(笑)
もちろんしないよりはした方が間違いなくいいのですが…
今回やってみて分かったことも多いので、次物件からこの経験を生かしてバッチリ気密工事もやっていきます。
そんな工事中に、天井裏から出てきたものが…
とても古そうな「預り帳」と書かれた物が。
昭和15年とも書いてあります。今から83年前!にしては、非常に状態がいいです。文字も読める。
更に…
天井に貼ってあった新聞紙をはいでみると、昭和7年の物が!
これだけで築年数は判明しませんが、少なくとも昭和初期~中期に建てられた建物だと推測は出来ます。
かなり古い建物だな~とは思っていましたが、100年近いとは。
こうして内部だけをガラッと変えて、ここからまた10年20年と使われ続けていけるように、しっかりと完成まで進めて参ります。
なお、8月に完成見学会を予定しておりますので、ご興味ある方は是非お越しくださいませ!
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