こんにちは!五十嵐です。
今日は私が参加している建築コミュニティ「住まいの学校」略して「住学(すがく)」の勉強会の一つである、完成住宅の見学会へ伺いました。
今回見学したのは新潟市内の工務店【株式会社まごころ本舗】の新潟支店の支店長、平田未来さんの完成したばかりのご自宅です。
平田さんが今後よりいっそう力を入れていく「性能向上リノベーション」のモデルハウスとして購入した中古住宅を、ご自宅用にリノベーションしたとの事で断熱・耐震改修共に最高レベルの施工、仕様となっていました。
物件概要
★断熱性能:Ua値0.23 HEAT20 G3(国内での最高基準)
★気密性能:0.8
★耐震等級:3相当
★建築年数 昭和39年築(築58年。増減築を繰り返す)
一部とはいえ築58年の住宅をここまで高性能に改修した物件はとても珍しいかと思われます。
同じリフォーム屋として、それがどれだけ大変な事かは分かるので…苦笑
before
着手当初の外観。よくある昭和のお家ですね。
after
外壁は金属サイディングに張替え、サッシも全て取り替えてあります。
瓦は一度全面リフォームされていたとの事で、既存利用との事。
右側にチラッと写っているカーポートには、太陽光パネルが載っています。
外壁を下から覗くとこんな感じになっています。
普通よりかなり壁が厚いのですが、壁内の充填断熱に加えてこの部分にも断熱材を付加しています。
見学の様子。
新潟市内だけではなく、県内各地から集まります。時には30名を超える事も!
同業者ばかりなので、隅々まで見学しながら専門的な会話があちこちで繰り広げられます。
こちら少しだけ床が写っていますが、玄関ホールの床に畳が敷いてあります。
ほんの3畳ほどのスペースですが、畳が敷かれているのでこの場所も居場所として機能するんですよね。
お子さんがこの場所でも遊ぶ姿が目に浮かびます。
ちなみにこの日は外気温が13度とかなり冷えましたが、高断熱、高気密のため写真の奥に見えるエアコン1台で、全館暖房が実現されています。凄い!
全館暖房がしっかりと機能しているおかげで、家中どの場所に居ても温度差もなく快適に過ごす事が出来ます。
リビングダイニング
右奥の小上がりスペースにはしっかり映えポイントを設けてあり、流石ですね。
キッチンより
上部の間接照明が素敵ですね。
書斎
なんとも仕事が捗りそうな空間です。
平田さんのご趣味であるアクアリウムの水槽が随所に設置してあり、癒しの雰囲気も。
寝室
壁、天井の造作や間接照明で落ち着いた雰囲気に。よく眠れそうです。
そして見学会のメインイベントである公開気密測定!
(写真は換気口の風量検査ですが)
建築途中で一度気密測定を行ったとの事ですが、完成した後の気密測定をこの見学会に合わせて行って頂きました。
数字だけ聞いてもピンとこないと思いますが、新築でもC値が1を下回るのは結構大変です。ちなみに数字が小さい=隙間が少ない、という意味です。
リノベーションでC値0.8というのは、かなりの脅威的な数値なのです。
まごころ本舗さんではこれまでも中古住宅を買い取り、自社で修繕し再販するという事業を行っているそうなのですが、今後は差別化も見据えてより性能向上リノベーションを軸にしていきたい、との事でした。
安く表面上だけ奇麗にした中古住宅と、高断熱・高気密・高耐震化しデザインも優れた中古住宅。
特に建材の値上がりが止まらない現状では、なかなか新築住宅も高額になってしまいリフォーム、リノベーションも選択肢の一つに考える方も増えていると思います。
もちろん予算やライフスタイルにもよりますが、貴方ならどちらを選びますか?
という事で、大変勉強になる見学となりました。
平田さん、どうもありがとうございました!
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ちなみに住学では月2回の定期勉強会をメインに活動しており、不定期ですがこうして一般向けではなく同業者向けに見学会を開催しています。
同業他社さんですから普通は他社の見学会なんて見る事はできませんし、むしろ内情は秘密にしておきたい、なんて事はまだまだ世間では一般的だと思います。
ですが住学に積極的に参加されている皆さんは仕様や工法、また裏話なども含めて同業者であろうと全てオープンにしているコミュニティです。
全国的にもこういった取り組みは珍しいとの事です。
キーワードは「共栄・共存」「リンクとシェア」
私も今年は3代目の校長として、運営をお手伝いしております。
ご興味のある方はどなたでも参加できます。
建築関連でも、関係なくても、一般の方でも大歓迎です!
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