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執筆者の写真五十嵐 直樹

共存共栄のあるべき姿

更新日:2023年6月20日

先日、私が3代目を務めております「住学」という建築コミュニティー内で、笹口の家の見学会を開催しました。


見学を前に、挨拶と簡単な概要を伝える私。


当初、住学メンバーだけで20名程の参加者でしたが、新建ハウジングという業界紙が主催したツアーに参加されていた県外の業界人も急遽合流する事になり、25坪の家に25名を超えるプロが集う事に…割り当て1坪につき1人(笑)


beforeの写真を見ながらの解説。密度高め!


先立って一般向けの見学会も開催しましたがそこはやはりプロ集団、目の付け所が違います。

細かい部分の納まりや、素材、設計の意図など質問が皆さまからバシバシと飛んできます。


時には褒められ

時には助言を頂き

時には共感し合い


普通だったら同業他社に手の内を全てさらけ出す、なんてもってのほかだと思いますが

住学内では日常茶飯事です。これが業界的に異常なのも重々承知しています。


でも、こうして同業者同士でしか分からない「言語」「感覚」のような共感が得られるのは、やはり同じように大変な思いをしたり日々建築の仕事に向き合っているからこそ。


住学メンバー向けの見学会は二度目でしたが、正直終わるまでソワソワドキドキしてます。

自分なりに一生懸命向き合って完成した住宅ですが、一気に自信がなくなったりもします。

あの人に比べたら…とか、何故か急に比べたりしちゃう。


でも、普段こんな緊張感を持つこともあまりないので、こうして襟を正される機会があるのは非常に良いなぁと思っております。


そしてそれを糧に、もっともっと精進せねば、と思わされるのです。


そういえば、設計&ワクワク作りを担って頂いたネイティブディメンションズの鈴木さんが

今回の設計意図などを丁寧にブログで解説しています。

是非、鈴木さんの設計哲学をお楽しみ下さいませ!

鈴木さんのブログ → 減らす


ちゃんと順序だてて更新しておりますので、くれぐれも最新記事からではなく、記事を遡って読んで下さいね!大切なのでもう一度リンク張っておきます!!

鈴木さんの笹口の家に関するブログの最初の記事 → 減らす



そんな汗ばむ見学会を終え、その足で希望者10名ほどでそのまま懇親会になだれ込みました。今回は新潟駅の徒歩圏内という好立地もあって、見学会を夕方に設定したのはこれが前提であったと認めざるを得ません。


住学では、勉強と懇親会はセットです。異論は認めません。

睡眠学習ってあるじゃないですか?多分、そんな感じです。多分。


住学メンバー内では良く冗談半分で言われていますが、住学の本質はこの飲み会にあります。(飲み会って言っちゃった)

これまでぼんやりと「そうだよな~」くらいに思っていたこの部分を、今日は頑張って言語化してみます。

そう、今日の記事はここからが本題です。


明日も頑張ろう!と刺激し合える仲間

飲み会終盤、アンドウッドの遠藤さんが撮影した一枚。めっちゃいい!


この日は私を含めて11名。何だかんだで豪華なメンツに集まって頂き、本当に楽しすぎてあっという間の3時間。(からの2次回も笑)

31歳のピチピチから、還暦を迎えたベテランまで幅広くかつ分け隔てなく交流しているのも住学の良い所。会社じゃないし上下関係もないので皆さんフラットに意見交換するんです。


何をそんなに話すのか。しかもライバルでもある同業者と。

私、ここ数年参加した飲み会で愚痴とかほぼ聞かないんですよね。特にこの日はそう。


今やってる事、取り組んでる事

これからやる事、この先の展望

建築の未来とか、住宅業界のアレコレ


特にこの日は「何かに挑戦している人」しかいなかったように思います。

だから話が合う。だから愚痴が出ない。

いわゆる「意識高い系」とも言えるでしょう。


別に否定するつもりもありませんし、「意識高い系ww」とバカにされても全く気にしません。だって、実際そうだと思いますし。

何より各々が勝手に興味がある事だったり、解決したい事に取り組んでいたりするので、自然と感度を高くして自ら積極的に情報を取りに行ってる。

忙しい中でもこうして平日の夜にこの場に参加している事自体、楽しんでやってる証拠です。


そして住学の飲み会に参加した後は必ずこう思います。

『あ~あの人も頑張ってんだな。俺も頑張らなきゃっ』て。

同じ方向は向いていないとしても、違う場所で頑張っている仲間がいると、自然とそう思えるのではないでしょうか。


折角なので、この日に集まったメンバーを紹介しますね。

左手前から


・ネイティブディメンションズ 鈴木さん → HP

 新潟を中心に「ミニストック」という狭小住宅を手掛ける設計事務所の代表。笹口の家では初コラボしました。この住学の発起人の一人でもあります。自身のライフスタイルと社会の変化から導き出した「小さい×高性能な家=エコで豊かな暮らし」を提案し続け、新潟での狭小住宅の第一人者と言えるのではないでしょうか。


・サトウ工務店 佐藤さん → HP

 新潟は三条市を拠点に「性能最高基準の住まい」を手掛けるスーパー工務店の代表。鈴木さんと二人住学の発起人として生きる伝説となりました。一見オーバースペックに見える性能は100年先を見据えたからこそ。高性能化が進む昨今、年々負担が増え続ける現場作業の改善に大型パネルを用いて建築業界の「常識」を塗り替えている先駆者。住宅デザインだけではなく、その経営手法にも全国から注目が集まっている方です。


石田伸一建築事務所 SIA inc. & UC Factory 代表 石田さん → ブログ

 新潟を中心に「100年前の住宅に学び、100年後のスタンダードをつくる」というコンセプトで全国を飛び回る設計事務所の代表。また、設計事務所×製材所というこれまでの枠に囚われない林業建築家を確立。山を守り、街並みを整える。林業から製材そして建築設計、ものづくりと「地材地建」という建築を具現化し、その理念を盛り込んだ「野きろの杜」という次世代の街づくりが、全国から注目されています。


・WOOD HUB 實成さん → HP

 新潟は三条市を拠点に「木質構造に出来ることは、もっとある」を掲げ、木造構造のスペシャリストとして「安全・コスト・合理性」を兼ね備えた木質構造の可能性を全国規模で手掛ける木構造専門の設計事務所の代表。住学内でも「構造部」という専門的な知識を学ぶ分科の部長を務める。木構造の許容応力度計算を中心に、力の流れ方や考え方などを分かりやすく解説する構造部は参加者からも好評を得ています。私も部員として学び、これまでと構造力学の捉え方が変わり実務にも生きています。


右側に折り返す前に、この写真を撮影した本人に…


・and wood 遠藤さん → HP

新潟市に本拠地を構え無垢のフローリングを主軸に販売している会社の代表。販売のみならず、海外にて原木の丸太から買い付けを行い、歩留まりを考えた商品開発、そして製造と一過して手掛ける無垢フローリングのスペシャリスト。笹口の家でも採用した「チークパーケットフローリング」は原木を大切な資源と捉え、極限まで歩留まりの良さ、つまり余すことなく使い切る事を目的に開発されたフローリングとの事。「人間都合ではなく、木の都合でフローリングを作るんや」と言い切る遠藤さんの姿勢、素敵です。また、ここ最近は沼垂テラス商店街内にて自ら店主として週末限定オープンの「miiba」というお店が巷で話題。


続いて右奥から…


・まごころ本舗 平田さん → HP

 新潟は五泉市に本社、そして新潟市内の支店長を務める若き2代目。自社での買取再販を得意とし、昨年には自邸で構造、温熱性能を最高ランクまで引き上げる「性能向上リノベーション」を手掛ける。この中では最若手だが、毎年リノベーションオブザイヤーへのノミネートや住学も含めた各地の勉強会への参加、その積極的な学びの姿勢と本業での実績は私個人としては非常に頼もしく、尊敬できる方です。この夏東京ビックサイトで開催される「リノベ工務店サミット」ではスピーカーを務め、全国の工務店からも注目されている期待の若手でございます。


・長峰建築 長峰さん → HP

新潟は阿賀野市を拠点に地域材や自然素材を用いた新築、リフォーム、民家再生等幅広く手掛ける地域工務店の代表。自社大工による技術とこれまで培ってきた経験を活かし、住宅のみならず社寺建築の修繕なども手掛ける大ベテラン。住学や関連した勉強会等にも積極的に参加し学ぶ姿は、とても還暦を迎えた大ベテランとは思えません。だってこの道何十年の我々の親世代が、現役世代に交じって勉強したり交流したりしてるんですよ?凄くないですか?この日も「お酒は飲まないけど、飲み会参加で」と。一生現役、一生勉強なんだなと思わされます。こんな素敵なおじさまに、私もなりたい。


・イロハスタジオ 石田さん → note

2020年に設計事務所として独立し、知り合いの工務店や設計事務所をサポートする縁の下の力持ち的存在。自ら「表に出る事はあまりない」と語るものの、住学本編のみならず番外編やその他勉強会など、全て合わせた出席率で言ったらダントツトップと思われる。一見物静かに見えるが内に秘めたる建築魂は相当なもの。我ら住学3代目運営コアメンバーの一人としてもその真価を遺憾なく発揮しており、今後の活躍が期待されている若手のエース。帰りの方向が同じなので最近は飲み会後はいつも一緒にタクシーで帰ってくれて、ありがとね!


で私。その隣から


・新潟家守舎 小林さん → HP

「じぶんのまちを、じぶんのことに」を掲げ、不動産オーナーや行政が所有する遊休不動産を対象にリノベーションプラン事業を提案する会社の代表。調査・企画・設計・施工・運営と建築を主軸にしながらも全体をプロデュースするサービスを展開。建築(ハード)だけではなくその使われ方(ソフト)までもトータルで提案し、イベント企画と運営、またチームビルディングのコンサルと県内外で様々な事業を手掛ける。最近では2021年5月から坂内小路に面する「タキザワガレージ東堀」にて8BAN EVENING MARKETを定期開催し、立体駐車場の屋上という日常空間を特別な空間へとプロデュースし、好評を得ている。


・福井コンピュータアーキテクト 庄司さん → HP

 国内4万社への導入実績のある建築CADソフトを取り扱う会社の新潟担当敏腕営業マン。持ち前の明るさとフランクさ、そして何よりも利他の精神溢れるナイスガイ。もはや圧倒的に会社の営業範疇を越境した住学内での活躍ぶりは、誰もが知るところ。庄司さんがいなければコロナ禍での住学オンライン配信は不可能であったろう。現在は住学の3代目運営コアメンバーとして、自ら「書記長」という役職を名乗り、実質的には校長の私ではなく庄司さんが運営を取り仕切っている影の支配者。独身の為、私を筆頭に良く飲みに誘われる人。もはや住学に、新潟に必要不可欠な人物になってしまったので、異動になっちゃったら本格的に困るので絶対にやめて欲しい。


という事で、本当はもっともっと皆さんの事を紹介したいのですが、ぐっと堪えました。(それでも書き始めてからここまで3日くらいかかってます(笑))

更にはこの日居なかったメンバーも沢山いますし、もう全員紹介したい気持ちはありますが書き終えるまでにあと3日は完徹しないといけないので、今日の所はここまでにしておきます。


もしこの記事を読んで興味が出た!とか、興味はあるんだけど何か参加するのを躊躇って…

という方。

いつでも参加可能です。

どなたでも参加可能です。

何なら全く建築に関係なくても問題ありません。


フェイスブックグループに参加すれば、勉強会の告知などが見れます→ Facebook

あと最近インスタも始めました→ Instagram


唯一あるとしたら、飲み会後の2次回、3次回…締めのスナックに行ってまでも建築の話ばっかりしている時も、ままあります(笑)いつまで建築の話しとんねん、というね。


その暑苦しさはちょっと…という方は、1次会で大人しく帰る事をお勧めします。


アルコールとか飲み会が苦手で…という方は各種勉強会や番外編に参加してみて下さい。それはそれできっと得られるものがあると思います。


3代目の校長を務めて1年。恐らく任期はあと1年。

その間に、一人でも多く住学の良さを伝えていけるよう精進して参ります。


キーワードは

「シェアとリンク」

「共栄共存」


皆で新潟の建築を盛り上げましょう!

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