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執筆者の写真五十嵐 直樹

時の流れに抗わない

大野町の長屋の床の下地と、各種仕上げ材について解説をしていきます。


床もしっかり断熱材と気密シートを敷き、床材も全て新しく貼ります。


今回は下の階の天井板と工事する階の畳下地としての板が共用となっているため、その板を撤去せずにその上に白い気密シートを敷き込みました。

その上に根太と呼ばれる木材を均等に並べていきます。


古い建物ですから、やはり不陸がありましたのでこの根太の段階で可能な限り水平に調整をします。


そして根太と根太の間に断熱材を入れ込みます。


今回は杉の平板をそのまま床材として採用しています。

特別な物ではなく、「破風板」と呼ばれる一般的に流通している材料です。


大体無垢フローリングだと厚さが15ミリですが、この板は24ミリ。

踏んだ感触もしっかりしています。


通常、フローリング材には「サネ」と呼ばれる加工がしてあって、凸と凹を合わせながら施工します。

住んでから隙間が開いてきたりするのを防止する為ですね。


最近の木材は乾燥技術の進歩によってかなり乾燥していますし、狂いや伸縮も昔ほど少なくなりました。


この厚い杉板なら下地ベニヤも必要ありませんし、その分の工賃も減らすことが出来ます。


予算や条件に合わせて、毎回その計画に相応しい素材の提案を心掛けています。


天井はケイカル板の素地板を貼り、無塗装仕上げ


壁はUCマホガニーベニヤを貼り、こちらも無塗装仕上げ


床の杉板も無塗装仕上げです。


汚れや傷は生活していたらどうしたってついてしまうので、そうなっても「経年美化」していったり

メンテナンスが簡単な素材を採用しました。


多くの「新建材」と呼ばれる建材はほんの表面だけ綺麗に仕上げてある物が多いので

最初が一番綺麗で「経年劣化」していきます。

イメージとしては、印刷した写真が段々と色褪せていくような感じですね。


どちらにもメリットデメリットありますので、長期目線を持ってご自身のライフスタイルにあった素材を選ぶのが、住まいづくりの秘訣かと思っております。

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