昨日予告した通り、ネイティブディメンションズ一級建築士事務所の鈴木さんが手掛ける狭小住宅「ministock(ミニストック)」シリーズの住学メンバー向け見学会に参加してきました。
ネイティブディメンションズ一級建築士事務所のHPはこちら→ネイティブディメンションズ
ちなみに、鈴木さんのブログ面白いので、ちょいちょい覗きに行ってます。
さて、今回の「ministock-13(lab)」の概要は
1階床面積 9坪!
2階床面積 10坪!?
延べ床面積 19坪!!??
耐震等級2(許容応力度計算による)
外貼断熱工法 外皮平均熱還流率 UA値 0.31W/㎡・K(G2グレード)
性能がハイスペックなのは当然ですが、何よりも床面積が小さい。
図面をそのままUPできないのが悔やまれますが、実際に伺って体感するとその坪数からは想像できない広がりを感じます。
それでは当日撮影した写真のブログ掲載許可を頂きましたので、どうぞ!

この日は総勢20名程が集まりました。皆さんほぼ同業者です。
奥に見える木の外壁が、見学したお宅です。フォルムが可愛い。

玄関の木製引戸。外壁の杉板とはまた違った木目で素敵です。
ちょっと専門的な話ですが、実は木製の引戸って気密性を持たせるのが非常に難しいんです。どうしたって扉と枠に隙間がないと動かせませんから、モヘアなどでしか隙間風を防げないんです。
ドアだと周りをパッキンで密着させることができますから、気密性は比較的簡単に担保できます。でも、引戸って便利ですよね。木製の方がカッコイイし。
これってとっても悩ましい問題なんです。
その問題を鈴木さんがどうクリアしているのかというと…

こちら引戸を開けて入った玄関のスペースなのですが、2坪もあります。この場所はミニストックでは「ラボ」と呼んでいるそうです。その理由は鈴木さんのブログを探せばきっと出てくると思いますので頑張って下さい。
いや、というか1階は9坪しかないんですよ?それなのに玄関が2坪?
あれ?何か次元がずれているのかな??
ごめんなさい取り乱しました。玄関引戸の話でしたよね。
実はこの玄関「非断熱」空間なのです。屋内なんだけど、断熱材が入っていないんです。
写真を撮っている場所にドアがありまして、このドアが断熱と気密を保つための境界線になっているんですね。
だから、木製の引戸は気密性にこだわらなくてよくなるんです。なるほどな~。
そしてそのドアから入ると…

1畳の板間スペースに続いて4.5畳の畳スペース。ここが寝室との事。玄関開けたら2分でグッスリ、ですね!(笑)
その脇には洗濯、脱衣、物干しスペースとo.75坪タイプの浴室があります。扉は一切ありません。正にワンルーム。
10歩くらいで見終わっちゃうので、登りと下りの階段をとりあえず下ってみると…

一般的な住宅の基礎の2倍くらいの高さがある、床下スペースが。
写真のように大人もハイハイして入っていけます。
ここに半分埋め込まれたエアコンの暖気が階段を巡り、ゆるゆると上っていくという暖房計画です。
また、床下収納としても利用するそうです。でも、流石に低くて大変そう。子供の遊び場とかにピッタリの空間ですね。
今度は階段を上ってみると…

勾配天井が広がる2階LDKへ。
屋根の構造材がそのまま見える、ダイナミックな空間ですね。
そして奥に見えるのが昨日もブログで紹介したL型キッチン&ひと繋ぎのテーブルです。

改めて見ても、やっぱり素敵。
昨日もこのままパクっちゃいます宣言しちゃいましたが、実は今日も別のプランに土壇場で入れ込んじゃいました!(笑)
いやぁ、本当にこの形気に入っちゃってます…

そしてキッチンからリビングを見返すとこんな感じ。
L型に畳の小上がりがあります。座るもよし、寝ころぶも良し。
個人的にも最近はソファ置くよりも畳のスペースをどう配置するかの方が好きです。やっぱり、ちょっと横になりたいですよね。

2階の奥には広々とした素敵な洗面カウンターと

オレンジ色に輝くトイレ!
トイレに行くたびに元気が出そうですね。
面白かったのが、トイレのリモコンの上にある物。何だと思います?
実はこれ、換気扇なんです。一般的に天井近くに設置する事が多いですよね。
何故、こんな目線にあえて設置しているのか。
…答えは鈴木さんのブログを(以下略
とまぁ、驚異の異次元19坪ハウス、いかがだったでしょうか?
写真と私の文章だけでは全く伝わらないのは承知の上ですが、少なくとも私は
「あ、ここで生活してみたい!」
と思いました。
広さとか性能とかだけではなくって、その全てが合理的に組み合わされているので、ここでの暮らしを思い描いても全く違和感がないんです。
その辺りがきっと鈴木マジックなのだろうと感じた見学会でした。
鈴木さんの哲学、私も共感する事がとっても多いです。
気になる方は是非鈴木さんのブログを!(三回目)
さて、そんな大好き鈴木さんにお声がけ頂き、昨年末より共同でリノベーション工事を進めて参りました。

新築ではないのでミニストックとまではいきませんが、鈴木さんの設計エッセンスが各所にちりばめられた住まいです。

普段は自分だけで設計からコーディネート、施工までを手掛けますが、今回は鈴木さんとあーだこうだと相談しながら進める現場は、とっても楽しかったです。
内装は塗装を残すのみ、外壁も杉板を貼っていよいよ完成が見えて参りました。
5月の終わりに完成見学会を予定しておりますので、是非皆様遊びにいらして下さいませ!
また詳細決まりましたらお知らせします。ではまた!
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