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執筆者の写真五十嵐 直樹

ハレとケ

この週末はイベントが重なり、大変慌ただしく(笑)でも楽しく過ごせました。


24日㈯は私が3代目校長を務めております住まいの学校、略して「住学」の第30回が開催されました。

この日の参加者は70名近く。

皆さんほぼ建築業界に何かしら縁がある方です。

ほぼ2ヶ月に一度開催してきましたので、住学が立ち上がってから丸5年。基本的には毎回住学メンバーの中から発表して頂く方を決めています。

こうして変わらず運営していけてるのも、参加される皆様、そして率先してお手伝いして頂いてるサポートの方、そして運営メンバーのおかげです。


開会の挨拶は校長としての唯一といっても良い役割です(笑)

校長になって一年続けてますが、流石にこの人数の前で話すのはまだまだ慣れません…


そしてお一人目の発表

UCファクトリー工場長の大浦さんのお話。

元々は我々と同じ様に木材を「使う側」だった大浦さん。

現在は十日町で木を伐採し、製材し、販売するという木材を「採取し、加工する側」へと木材に関わるポジションが変わった経歴から、主に県産材の事についてお話をされました。

業界を横断するその視点からの内容はとても勉強になりました。誰かから聞いた話ではなくて、本人が体感している一次情報ほど確かなものはありません。


中でも印象に残ったのは、日本の森林資源を人口で割り返した時の割合のお話。

分かりやすく言うと、家を一軒建てるのに使う柱を杉の木に換算すると、4人が集まらないと日本人全体に行き渡らない、という計算になるそうです。

森林大国と呼ばれる日本ですら、誰かが一人で家を新築すると、他の誰か三人が日本の杉柱を使えなくなってしまう、という風にも言い換えれます。


もちろんこれは計算上ですから、実際は変わってくるはずです。

でも、これまでその様な考え方をした事がありませんでした。


輸入の木材に圧されてすっかり日本の林業は衰退し、未来の社会に役立てるようにと戦後に植えられた杉の木が、もう立派に育ち切った現代。

でも、想定していた使用量よりも遥かに低い状態が続いております。


そんな事ばかり聞いていたので、つい

「もっと杉の木を使わなきゃ」

とか

「もっと沢山建材として使わなきゃ」

と思っていましたが、少し違いました。


いくら多くあると言っても、粗末に乱暴に大量に使えばいいという訳ではなく

先人の残してくれた大切な資源を、今の社会にどう役立てられるかをしっかり考えて使って行こうと、改めて気づかされました。


大浦さん、貴重なお話どうもありがとうございました!



休憩を挟み、お二人目へ


市川住建の市川さんからのお話。

まずは大工として市川住建における普段の仕事の紹介から始まりました。

自社では「新築は手掛けない」という事や、手すり1本設置などほんの小さな工事から多能工な職人として、年間150~200件近い依頼をこなしているという市川さん。


そんな市川さんが昨年「calm建築設計」という設計事務所を立ち上げました。

何故立ち上げたのか、どんな仕事をしているのか。

事業パートナーの川上さんの事も含めて聞けて良かったです。


そんな忙しく日々を過ごしているであろう市川さんですが「新潟八輝会」という会を主宰しており、大工仲間と共に木工教室だったり職人体験などをイベント出店したりもしてるんです。素晴らしい活動だと思います。

この辺までは得意のユーモアを織り交ぜながら、会場からも笑いが起こる事もしばしば。流石です。


そして最後に、少し空気が変わりました。ここ数年市川さんが実際に被災地支援などのボランティアに行ったお話を。

もちろんSNSでその事は目にして知っていましたが、実際に色んな被災地に駆けつけて職能を生かしたボランティア活動をされている市川さんの体験談は、胸に来るものがありました。


一般の人がちょっと難しい作業でも、自分達建築の知識や技術があればスムーズに行くこともあると思うんですよね。


そんな風に、堂々とこんな場で話せる市川さん、本当に尊敬します。

直接言っても、どうせ照れて茶化されそうですのであえてブログで言うという(笑)


少し方向性は違いますが、私も建築の知識や技術、経験をもっと社会に役立てないかな?という思いから空き家の活動を始めた、という経緯もあります。

建築関係者が率先して被災地支援に向かうのが当たり前な未来。とても素敵な社会だと思います。

私も出来る範囲で見習おうと思います。


授業も無事に終わり、お待ちかねの懇親会へ。


授業からほぼ人数変更なく(むしろ増えていたw)70名近くで乾杯!

いよいよ毎回どこの忘年会かと思う規模になってきましたね。


写真は場所を変えての2次会ですが、それでも30人ほど。まだまだ多いです(笑)


いつもならこの後も何次会までも…という所ですが、翌日にもイベントを控えて居た為、同じ方向に帰るメンバーと終電に乗って帰宅しました。偉いぞ!(帰りにカップラーメンとビールを買ったのは内緒)



そして翌日25日(日)は私の運営するテラオノアキヤで、キッズカットとおもちゃ譲渡会を開催しました。


今回は内野で美容室をやっているSUMMITさんに出張して頂き、プロによるキッズカットをしてもらいました。


カットしてもらった子たちは皆カワイイ&カッコよくなって、嬉しそうで、最高でした!

我が家の長女も初めてネイルをして貰って、照れながらもめちゃくちゃ嬉しかったようで家に帰ってからもずっと自慢してました(笑)

SUMMITさん→HP


更に令和のよろずやJATさんにはヨーヨー釣りと、急遽用意した射的を開いて貰いました。


小さい子も果敢に自分で挑戦。ヨーヨーはやっぱり鉄板ですね!



急遽だったのでありもので台を作った射的ですが、こちらも子ども達に大好評でした!


何とお手伝いにも数名連れてきて下さり、初めてお会いする方も多く楽しくお話させて頂きました。ありがとうございました!

JATさん→Instagram


無料でかき氷を振舞ったのですが、準備していたのが自家製のクラフトコーラシロップと練乳だけで、ちょっと小さなお子さんにはもう一つシンプルなシロップを準備したら良かったなーという反省はありますが、喜んで貰えて何よりでした。


前日の住学に比べたら人数も規模も小さいですが

テラオノアキヤでゆったりのんびりと開催するイベント

特別すぎず、おしゃれすぎず

日常の延長にあるような雰囲気の時間が、個人的にとても好きです。


最後に共同開催してくれた家後さん一家とパシャリ。

お疲れ様でした!また楽しい事やりましょう!


という事で二日連続でこんなイベント続きも珍しいですが…どちらも無事に開催出来て一安心です。

私にとってはこの土日のイベントは「ハレ」で

明けての月曜日、いつものように出勤して業務をこなす今日が「ケ」


もしかしたら人によっては仕事をしている日常が「ハレ」で、お休みの週末が「ケ」の場合もあったりしますよね。

もちろん私も時と場合によっては逆転したりします。


こんな私に楽しんで付き合ってくれる家族に本当に感謝です。いつもありがとう!

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