敷地の問題はあるものの、計画は同時並行で進めて行きました。
今日は全体のプランの推移について書いていきます。
最初に現地調査に伺ったのが2022年の6月24日で、ちょうど計画の開始から丸一年かからずに完成した事になります。
工事の規模の割には、結構早めのペースで来たんですね。もっと長く携わっているような気がしていますが(笑)
施主のKさんご家族も、そもそもこの家をリフォームするべきか悩んでいたこともあり、当初予算はかなり抑えて、必要な所だけ直して住めばいいよね、というスタートでした。
1階の屋根に上って、2階の外壁をチェック。
1階が大きく2階が小さい事と、窓から1階の屋根に出れるので足場を架けずにある程度はメンテナンスができます。
リフォーム屋に優しくて、いい作りだなぁと思いながら眺めていたことを思い出しました。
最初のヒアリングや既存の状態、そして予算も含めて導き出したのが
「外部は直さずに、内部の間取り変更や水回りの更新で行きましょうか」
という方向性でした。
とは言えそのままって訳にも…という事もあり、外壁に関しては1階の目立つ部分2面のみ、杉板を上から貼ってキレイにしましょうか、という位で提案しました。
ちなみに屋根瓦に関しては、Kさんも設計の鈴木さんも当然既存の瓦を撤去して吹き替えないとかな、と思っていたらしいのですが
私の意見は「現状で雨漏れしている訳ではないですし、簡単に屋根に上って点検できますから、定期的にチェックして割れたりしていたらそこだけ直していけばいいと思いますよ
」と提案しました。
これには鈴木さんも「なるほど、その考えはなかったな~」と納得して頂き、リフォーム屋としての経験がお役に立てて良かったです。
一度持ち替えり、日を改めて鈴木さんと私でプランの大まかな方向性を検討。
そして鈴木さんが最初に提案したプランは
・台所+和室二間 → LDK
・和室4.5畳 → 寝室4.5畳
・水回りの入れ替え
という、1階のみで生活が完結するワンルームプランでした。
2階の和室。やっぱりキレイに管理されております。
という事もあって2階はほぼ手を付けずに、しばらくして2階も必要になったら直しましょう、という割り切ったプランでした。
確かこの時点で、Kさんは鈴木さんのSNSやブログなどを読み込んできており、すっかり鈴木ファンになっていたと記憶しています。(笑)
気持ちは分かります。だって鈴木さんの建物、素敵ですもの(私は最初からずっとファン目線)
最初の打ち合わせで建物を「凄くキレイですね!」とか「丁度いい広さですね!」とか凄く褒められて、しかも鈴木さんという素敵な方に設計してもらえるとなったら、そりゃ期待はどんどん膨らみますし、夢も膨らむものです。
という事で、ここから予算も引きあがり、工事範囲も増えるというターンに入っていきます。
やはり2階も使いたいという事で、2度目のプラン提案では
・1階寝室4.5畳 → ウォークインクローゼット
・2階の二間を間仕切り位置を変えて、寝室と書斎に
という1階も2階もフル活用というプランに。
そしてリビングの天井だけでも吹き抜けにできますか?という要望も取り入れ、一部勾配天井とし既存の梁を見せる空間へ。
ある程度の間取りのカタチは早い段階で決まりましたが、やはり当初の予算からは大きくオーバーしており、ここから着工までの4か月位は密に打ち合わせを行い詳細を詰めていきました。
途中、田中さんが交渉を進めていた土地の一部売買も話がまとまり、とりあえず計画は進めていける事に。田中さんにとっては序盤がクライマックス!
リフォーム工事あるあるなのですが、断熱工事の取り扱いは悩みました。
本当はやった方がいいのは分かるのですが、間取り変更や水回りの入れ替えなど他の工事に比べるとどうしても予算の優先順位が低くなってしまいがちなんです。
という事で一旦は
「天井と床の断熱はしっかり入れるけど、壁は既存のままで窓を改修」
という事で落ち着きました。
壁断熱をやるよりも、隙間だらけの窓を変えるか内窓をつけた方が効果がありますよ、という鈴木さんと私の見解が決め手でした。
結局はそれなりに補助金が貰えそうだと分かったり、予算配分を変える事で壁の断熱工事もやる事になりました。
そんなこんなで契約を経て着工の準備をしていきます。
次回は使用した建材や断熱の仕様なども書いていきたいと思います。
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